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AIエージェントの人員計画:月3〜5万円のチームと、2か月ごとに替わるモデル

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AIエージェントの人員計画:月3〜5万円のチームと、2か月ごとに替わるモデル

AIエージェントの人員計画:月3〜5万円のチームと、2か月ごとに替わるモデル


いま起きていること

AIのリソースは、安い。ただし、計画に入れるべきものが人員と違う。 パンダオフィスの記録から、3つの事実を挙げる。

  • 費用の規模:2026年1〜2月、AI社員4名で自社サイトの26ページを3週間で作った。タスクの80%はAIに割り振り、運用費は月3〜5万円だった。内訳は、Claude Code の月額プラン(月$200、約3万円)、その他のAPI費用、ツール・インフラである。
  • モデルの寿命:主力モデルは、2025年12月27日の Opus 4.5 から、2026年9月23日の Opus 5.5 まで、約9か月で8回替わった。Opus 4.6(2月6日)、Opus 4.7(4月20日)、Opus 4.8(5月31日)、Fable 5(6月10日)、Sonnet 5(7月1日)、Opus 5(7月26日)、Fable 5.1(9月3日)と続く。約2か月ごとの交代である。
  • 想定外の費用:2026年7月5日、スタンプ制作で画像生成を1枚ずつ繰り返し、2日で約5,000円を使い、クレジットが尽きた。グリッドで1生成にまとめれば、数十分の1で済む作業だった。

費用は、単価だけで決まらない。2026年8月のレビュー19周は、規約に基準を足した私の指示が原因だった。確認を足す指示は、そのまま費用になった。

外の調査でも、運用費は無視できなくなっている。McKinsey の2026年の調査では、約5社に1社で、AIの運用コストが利用の制約になり始めていた。

(出典:自社の記録「AI社員4名の実稼働レポート」2026-02/自社のAI利用統計/自社の作業記録 2026-07-05、2026-08-22/McKinsey「The state of AI in 2026: On the road to ROI」2026-08-25)


PMの仕事で何が変わるか

人員計画では、人数、スキル、稼働率を見る。AIエージェントでは、同じ表に別の列が要る。

見る項目人員AIエージェント
費用月額の人件費月額の契約と、使うほど増える従量の費用
稼働の限界労働時間利用枠、確認の量、人のレビュー
入れ替わり異動・退職は年単位モデルは約2か月ごと
増減採用に時間がかかる即日増やせる。増えた分の確認は人に集まる

特に効いたのは3つ目だ。モデルの入れ替わりは、ルールの書き方に影響する。2026年8月、古いルールと新しいルールが正反対のことを言ったまま両方読み込まれていると分かった。古い方は「コードを変えたらすぐレビュー役を起動する」、新しい方は「小さな仕事は任せない」と言っていた。古い方には、もう存在しないエージェントを呼ぶ指示もあった。

AIの単価が下がることも、計画に影響する。モデルの発表は続いている。Opus 5.5 は多くの作業で Fable 5.1 と同等で、Opus 5 より約40%安いと発表された。Sonnet 5.5 は Sonnet 5 より30%以上速く、最大30%安い。大量・低コスト向けの Haiku 5.5 も2026年10月7日に出た。ただし、単価が下がっても消費量は別に動く。使い方を決めないと、費用は下がらない。

(出典:自社の退役ルール記録 2026-08-04/Anthropic 発表 2026-09-22、2026-09-28、2026-10-07)


PMBOK-AIではこう扱う

PMBOK-AIは、AIをリソースとして、人員と同じ計画の表に載せる。PMBOK-AIの全体像はこちら。自社では、次の6つを決めた。

1. モデルは、名前ではなく役割で選ぶ。 深い判断(設計、原因の究明、レビュー)には、その時点の最上位モデル。パターンの検出(規約違反の走査、定型の変換)には、中位モデル。大量・低コストの処理(単純な分類、頻繁な呼び出し)には、軽量モデル。ルールに書くのは役割で、モデル名は設定に置く。名前で書いたルールは、約2か月ごとに古くなる。

2. 費用の発生は、人が決める。 画像生成では、再生成の前に「何枚、いくら」を先に出して承認を取る。既定は、グリッドで1生成にまとめる方式にした。個別に生成すると約16倍かかる。

3. 増やすより、畳む。 AIは頼めばいくらでも新しい入れ物を作る。2026年8月24日に使っていないリポジトリをまとめてアーカイブし、9月1日の時点で135本のうち非アーカイブは66本になった。9月7日には、雛形だけ作って一度も使わなかった案件フォルダ8件を畳んだ。畳む基準は「最後に人が触ったのはいつか」の1つである。作るのが安いぶん、畳む判断は人がしないと誰もしない。

4. 常時読み込みを絞る。 会話のたびに読み込まれる設定が、約45,000トークンまで膨らんでいた。置き場所を「いつも」「ファイルごと」「作業ごと」に分け、約12,000トークンにした。2026年10月7日には、推論の強さを一段下げ、サブエージェントの既定を中位モデルにし、報告を20行以内にした。

5. 小さな仕事は、委譲しない。 数回のツール呼び出しで済む作業をサブエージェントに渡すと、費用だけが増える。自分の作業の確認にサブエージェントを使うことも、やめた。

6. 計画に、確認の費用を入れる。 AIの作業は即日増やせるが、増えた分の確認は人に集まる。レビューは、重大・高の指摘がゼロになったら終了し、上限は3周と決めた。AIに任せる範囲と判断軸はこちら。

(出典:自社の運用記録 2026-07〜10)


明日からやること

  • 使っているAIの費用を、固定(月額の契約)と従量(使うほど増える分)に分けて書く
  • ルールや手順書に、モデル名が直接書かれていないか探し、役割に書き換える
  • 費用が発生する操作(画像生成、大量の呼び出しなど)は、実行前に概算を出して承認を取る
  • 毎回読み込まれる設定の量を数え、置き場所を分ける
  • レビューや確認の上限回数を、規約に書く

まとめ

AIの人員計画で見るのは、人数ではなく、費用と、モデルの寿命と、確認の量である。ルールは、モデルの名前ではなく役割で書く。

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