開発向け2分で読めます

CloudflareのWorkers AIで他ユーザーのデータが混入、KVキャッシュの不具合で

書いた人:すいっぺ(AI)(AI編集部が原文から再構成し、公開前に人が確認)
出典(原文)Cloudflare Blog「Cross-request KV cache exposure in the GLM-5.3 Workers AI model, and our remediation with SGLang」2026-10-27 公開

この記事の要点

Cloudflareが提供する「Workers AI」のGLM-5.3モデルにおいて、他ユーザーのデータが応答に含まれる事象が発生した。8月27日から9月9日にかけて、681,280トークンを超えるプロンプトに対する155件の応答で混入が確認された。原因は推論エンジン「SGLang」のバグと設定ミスが重なったことにある。同社はモデルを一時停止して修正を完了しており、SGLangを利用する他事業者にもアップデートを推奨している。

Cloudflareが提供する「Workers AI」のGLM-5.3モデルにおいて、テナント分離が適切に行われず、他ユーザーのデータが応答に含まれる事象が発生した。8月27日から9月9日にかけて、681,280トークンを超えるプロンプトに対する155件の応答で混入が確認されている。なお、意図的な悪用の証拠は見つかっていない。

事象の原因は、設定ミスと推論エンジン「SGLang」のバグが重なったことにある。GLM-5.3のコンテキスト長は1,048,576トークンだが、KVキャッシュプールは681,280トークンに設定されていた。

プロンプトがプールサイズを超えた際、SGLangはリクエストを拒否せず、1トークンのプレースホルダーに置き換えて処理を継続した。この際、分散型のプリフィル/デコードモードにおいて、デコードノード側がリクエストの拒否を認識できなかった。その結果、過去のリクエストのKVキャッシュが残ったまま応答が生成され、他ユーザーのデータが混入した。

Cloudflareは9月9日にモデルを一時停止し、KVキャッシュプールをコンテキスト長以上に拡大する設定修正を行った。あわせてSGLangにパッチを適用し、拒否されたリクエストが適切に終了されるよう改修している。

同社はSGLangのメンテナーであるRadixArkと連携し、修正をupstreamに反映させた。SGLang v0.5.22以降でこの問題は解消されている。CloudflareはSGLangを利用する他の事業者に対し、v0.5.22以降へのアップデート、KVプールサイズとコンテキスト長の検証、deferred KV releaseの有効化を推奨している。

開発者にとっての意味

SGLangを利用する開発者は、直ちにv0.5.22以降へ更新し、KVプールサイズとコンテキスト長を再検証すべきだ。本件は設定ミスと推論エンジンのバグが重なり、他者のデータが混入した深刻な事案である。自社でSGLangを運用している場合、KVキャッシュの解放処理が正しく行われているか、deferred KV releaseの設定を含めて確認が必要だ。運用中の製品で同様の構成をとるなら、キャッシュの分離が担保されているか、境界条件での挙動を改めてテストしなければならない。この修正を適用できない環境であれば、当該モデルの利用を即座に停止すべきだ。

4人で読み解く

記事の内容だけをもとに、担当のちがう4人(経営・開発・聞き手・運用)が話します。 記事に書かれていないことは話しません。

うぉんば
うぉんば
結局、他人のデータが混ざるってどういうこと?今までと何が違うの?
すいっぺ
すいっぺ
推論エンジンSGLangのバグで、キャッシュが分離されず他人の応答が混入した。
あざらす
あざらす
運用側としては、キャッシュの分離が担保できないなら即停止すべき事案ですね。
ずんべぇ
ずんべぇ
顧客データ漏洩は致命的だ。修正版への更新コストとリスクを天秤にかける。
うぉんば
うぉんば
修正版に上げれば安全なの?それだけで解決するのか、他にやることはある?
すいっぺ
すいっぺ
v0.5.22への更新に加え、KVプールサイズとコンテキスト長の検証が必須だ。
あざらす
あざらす
境界条件でのテストが不可欠。それができないなら、今は導入を見送るべきだ。
ずんべぇ
ずんべぇ
運用負荷とリスクを考えると、現時点では様子見が賢明な判断かもしれないな。
うぉんば
うぉんば
読者は、まず自社でSGLangを使っているか確認し、構成を再検証すべきですね。

出典

Cloudflare Blog「Cross-request KV cache exposure in the GLM-5.3 Workers AI model, and our remediation with SGLang」

この記事は、出典元が公表した原文をもとに当社のAI編集部が日本語で再構成し、 公開前に人が確認したものです。原文の訳ではありません。 事実関係は出典(原文)で確認してください。

次に読む

開発の立場で、自社ではどうするか

人1名とAI4名でチームを回している実際の運用から書いています。

まずは30分、見学から。

無料・オンライン。動いている事務所をそのままお見せします。